ダブルボギーは、ゴルフにおけるスコアの1つで、パーより2打多い結果を指します。
中級者以上では避けるべきスコアですが、初心者のうちは目標スコアにもなるので、意味を正しく理解し、スコア全体への影響や改善のポイントを押さえておきたいところです。
この記事では、ダブルボギーの定義や使い方、関連用語や考え方の整理、さらにダブルボギーを減らすための戦略や練習法までをわかりやすく解説します。スコアアップを目指す方も、基礎を見直すきっかけとしてお役立てください。

【初心者向け】ダブルボギーとは
ゴルフにおいて「ダブルボギー」は、1ホールの基準打数(パー)よりも2打多く打った場合のスコアを指します。たとえば、パー4のホールで6打かかった場合、そのホールのスコアはダブルボギーです。
初心者から中級者まではダブルボギーになることも多く、100を切るかどうかの基準にもなりやすいため、しっかり意味を理解しておくことが大切です。
ダブルボギーの意味や略称、記号
意味は、「パーより2打多いスコア」です。略称として、DBが用いられ(スコアカード上で使われることも)、「ダボ」などと略されるケースもあります。
数字「+2」と表記され、場合によっては「▲▲」や「□」「■」などの記号が用いられることもあります。(記号は非公式です。)
ボギー・ダブルボギー・トリプルボギーなどのスコアの違い
以下の表は、スコアの違いをパーとの比較でまとめたものです。
呼び方 | パーとの差 | スコア例(パー4のホール) | 略称・表記例 |
---|---|---|---|
パー | ±0 | 4打 | – |
ボギー | 1 | 5打 | B、+1 |
ダブルボギー | 2 | 6打 | DB、+2 |
トリプルボギー | 3 | 7打 | TB、+3 |
スコアアップを目指すうえでは、自身の目標に合わせて目標スコアの設定をする必要があります。たとえば、100切りならダブルボギーとボギー、90切りならボギーなど、目標スコアに合わせて基準を決めるとよいでしょう。
ダブルボギーに関する基礎用語
ダブルボギーに関する用語には、スコア管理やルールに関わるもの、または練習・分析の際に使われるものがあります。
ここでは、代表的な用語をわかりやすく紹介します。
ネットダブルボギー
ネットダブルボギーとは、ハンディキャップ競技(ストロークプレー)におけるそのホールでの「最大スコアの限度」を指す用語です。2019年以降、ルール改正により「ネットダブルボギー」が正式にスコア上限として採用されました。
計算式は以下のとおりです。
パー + 2打 + コースハンディキャップの調整分
例:パー4のホールで、自分のハンディキャップで1打が割り当てられている場合
4 + 2 + 1 = 7
ダブルボギーオン
「パーオン(2パット圏内に乗せる)」に対する表現で、グリーンオンしてから2打でホールアウトした場合にダブルボギーになる状態を指します。
例)パー4で4打目でグリーンに乗った場合、ダブルボギーオンの状態です。(2パットでダブルボギー。)
アマチュア間の会話やYouTubeなどでよく登場しますが、公式なルール用語ではありません。
ダブルボギー率
ラウンド中、ダブルボギーになったホールの割合を示す指標です。多くのスコア管理アプリでは、「パー率」「ボギー率」「ダブルボギー率」などとして自動集計され、プレー内容の傾向分析に活用できます。
たとえば、18ホール中4ホールがダブルボギーだった場合、ダブルボギー率は以下のとおりです。
4 ÷ 18 × 100 ≒ 22.2%
ダブルパー
ダブルパーは、「パーの2倍の打数」を意味し、ダブルボギーとは別物です。
例:パー5のホールで10打かかった場合、「ダブルパー」と呼ばれます。
初心者向けのレッスンやルール設定(ローカルルールなど)では、「そのホールはダブルパーまで」と制限されることもあります。
オールダブルボギーで18ホール回るとスコアはどうなる?
「ダブルボギー = ミス」というイメージを持たれがちですが、実は初心者にとってダブルボギーペースは十分に目標となる安定スコアです。
ここでは、全ホールでダブルボギーを打った場合のスコアを確認しながら、その価値や目標設定について整理します。
ダブルボギーペース = スコア「108」
ゴルフは18ホールの合計スコアで競います。パー72のコースの各ホールでダブルボギー(パー+2)を打ったとすると、以下の計算式でスコアを求められます。
72 + ( 2 × 18) = 108
つまり、すべてのホールをダブルボギーで回った場合のスコアは108です。
初心者の108打は決して悪いスコアでなく、100切りの1歩手前といえます。そのため、これから100切りを目指す方はまず安定して108を出せるレベルを目指しましょう。
実は全ホールダブルボギーは簡単ではない
初心者の中には、「ダブルボギーばかりでなかなか上達しない……」と感じている方もいるかもしれません。
しかし実際には、すべてのホールで確実にダブルボギーを収めるのは簡単ではありません。多くの場合、トリプルボギーやそれ以上のスコアが混ざるため、108を切ることすらできないというケースもあります。
だからこそ、まずは1ホールごとにダブルボギー以内で収めることを意識しながら、大叩きを減らすのがスコアアップへの第1歩です。
「100切り」はボギー・ダブルボギーペースの組み合わせで達成できる
ゴルフでよく言われる「100切り」は、多くのアマチュアゴルファーが最初に目指す目標スコアです。
例:9ホールがボギー(+1)、残り9ホールがダブルボギー(+2)の合計スコア
72 + ( 9 × 1 ) + ( 9 × 2 ) = 99
このように、すべてパーやボギーでなくても100切りは十分に可能です。つまり、ダブルボギーを許容しつつ、「大叩きを避ける」「ミスを最小限にする」マネジメントがスコアメイクでは重要といえます。
ダブルボギーは決して悪いスコアではありません。安定したスコアづくりの基準として受け入れれば、ゴルフの楽しさや成長も実感しやすくなります。
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【初心者〜中級者】ダブルボギーペースで回るための戦略
ゴルフ初心者が最初に目指すべき現実的なスコアラインは「108 = 全ホールダブルボギー」です。すべてのホールをパーで回るのは難しくても、+2以内に抑えるという目標なら、適切にマネジメントすることで十分に達成可能です。
ここでは、ダブルボギーペースで安定して回るための考え方と戦略を解説します。
ティーショットは飛距離より「OBを打たない」ことを優先
初心者がスコアを大きく崩す最大の要因は「OB(アウト・オブ・バウンズ)」です。ダブルボギーで収めたいなら、ティーショットは方向性を最優先にしなければなりません。ドライバーにこだわらず、得意なクラブ(ユーティリティや7番アイアンなど)で確実にフェアウェイキープを狙いましょう。
初心者のうちは、「200ヤード飛ばす」よりも「100〜150ヤードを安全に打つ」ことのほうが、結果的にスコアは安定します。
グリーンオンは「3オン狙い」でOK(パー4の場合)
パー4でパーオン(2打でグリーンに乗せる)を狙うのは、初心者にとっては高難度です。無理に狙ってバンカーや池に入れるよりも、安全に3打目でグリーンに乗せるマネジメントで十分ダブルボギーは守れます。
- 1打目フェアウェイ
- 2打目花道
- 3打目グリーンオン
- 2パットで+1
- 3パットでも+2
この流れを徹底すれば、大叩きするホールは大幅に減ります。
無理なパーパットは狙わず、3パットしないことを優先
「パーパットを強く打ちすぎてオーバーし、返しも外して3パット」
このパターンはダブルボギーどころかトリプルボギーになるリスクがあります。ダブルボギーペースを維持するには、「2パット以内で収める」マネジメントが重要です。
特にロングパットでは、距離感と方向性のどちらか一方を優先するのではなく、次の1打で入る範囲に寄せることを目的にしましょう。たとえば、カップの周囲1メートルを仮想カップと見立てて打つと、距離感を合わせやすくなります。
このように、飛距離やパーへの欲を抑え、「+2で収めること」を第一に考える戦略が、初心者〜中級者のスコア安定につながります。
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【中級者〜】ダブルボギーを打たないための戦略
スコア100切りを達成したゴルファーにとって、次のステップは、ダブルボギーを減らして90台前半へ安定させることです。
ここでは、ミスを最小限に抑え、1ホールごとのリスクを減らすための具体的な考え方と対策を紹介します。
ティーショットで次を打てる位置に置く意識を持つ
中級者でも油断すると出てしまうのが、林の中・バンカー・池など「脱出に1打使う場所」へのショットです。ダブルボギーの多くは、「脱出に1打 + 寄せミス」で生じる連続ミスの結果です。
そこで重要なのが、ティーショットでの次を打てる場所に置くという意識です。たとえ飛距離が落ちてもラフよりフェアウェイ、狭いほうより広いほうを選ぶことでスコアは確実に安定します。
ティーショットはそのホールに大きく影響する重要なショットであり、失敗すると大叩きする可能性が高くなります。逆にいえば、ティーショットがうまくできればセカンドショット以降のゲーム運びがラクになり、スコアアップも期待できます。こ[…]
グリーン周りでのリスク判断を明確にする
スコアを崩すポイントの1つが、アプローチでの過信や判断ミスです。
たとえば、バンカー越えのピン狙いやラフから直接カップを狙う場面で無理をすると、ミスショット、寄らない、3パット、という悪循環になります。
対策はシンプルで、次に寄せられる場所に打つマネジメントです。グリーンの安全サイドに外す意識が、結果的にボギーやパーのチャンスを生みます。
1パット狙いではなく「確実に2パット以内」を徹底
中級者になると、パーやバーディを狙う意識が強くなりすぎて、パットの強弱やライン読みが雑になることもあります。
ダブルボギーを避けるうえでは、3パットをいかに減らすかが重要な課題です。
そのためには、以下を意識しましょう。
- ロングパットは「距離感重視」でオーバー・ショートを最小に
- 下りラインは無理せずカップインを狙わない
- 1.5m以内のパットは「方向重視」で確実に沈める
2パットで収めることができれば、たとえアプローチで寄らなくても、ダブルボギーにはなりにくくなります。
中級者がダブルボギーを減らすには、飛距離や技術以上に「状況判断」と「マネジメントの徹底」がカギです。ナイスショットよりもナイス判断ができるかどうかが、スコア90台から80台への分岐点といえるでしょう。
スコアアップに直結する練習法3選
ラウンドでのスコアを安定させるためには、「ミスを減らす」だけでなく、「ミスしても大きく崩れない技術と判断」が必要です。
ここでは、初心者はダブルボギー以上を目指すため、中級者はダブルボギーを減らすために効果的な練習法を3つ紹介します。
「7番アイアン1本縛り練習」
使用クラブを7番アイアンに限定してプレーすることで、番手ごとの距離管理やショット選択の判断力を磨く練習法です。初心者〜中級者にとって、無理なクラブ選択によるミスを減らす訓練にもなります。
<手順や意識すること>
- ショートゲームを除き、ティーショットからセカンドショットまで7番アイアンのみでプレーする
- どの距離をどう打つか、自分なりに打ち分ける工夫を意識(スリークォーター・ハーフショットなど)
- パーオンよりも「3オン」「寄せワン」を狙う流れを作る
- スコアよりも「判断の妥当性」と「ミスの少なさ」に意識を置く
「9フィート・6球ドリル」
3パット防止 = ダブルボギー回避に直結するのがグリーン上での距離感トレーニングです。9フィート(約2.7m)を安定して2パット以内で収める力が、スコア安定の土台になります。
<手順や意識すること>
- カップから9フィート離れた位置に6球セット
- すべて1パット or OK圏内(90cm以内)に寄せることを目標に打つ
- 2周(計12球)実施し、寄せられた数を記録
- 成功数の変化を週ごとに振り返る(上達が目に見える)
カーペットや室内用パターマットでも応用可能です。
「30ヤード以内1クラブ練習」
アプローチのバラつきは、トリプルボギー以上の引き金になります。そこで、1つのクラブでさまざまなアプローチ距離を打ち分ける練習を行うことで、寄せの再現性とスイング精度を同時に高められます。
<手順や意識すること>
- 使うクラブをPWまたは52度に固定
- 同じクラブで10ヤード・20ヤード・30ヤードをそれぞれ3球ずつ打つ(計9球)
- フィーリングで打ち分けるのではなく、スイング幅やテンポをコントロールして距離を再現
- 距離の打ち分けと寄せ精度の両立を意識して反復
上記の練習法は、特別な道具や高度な技術がなくても実践可能で、スコアを安定させるためのアプローチ力・リカバリー力が身に付きます。
【FAQ】ダブルボギーに関するよくある質問
ここでは、ゴルフを始めたばかりの方や、スコアアップを目指す中級者から寄せられる、「ダブルボギー」にまつわるよくある疑問にお答えします。
ダブルボギーは悪いスコア?
必ずしも悪いとは言えません。初心者〜中級者にとっては、「トリプルボギー以上を打たない」ことのほうが重要です。全ホールダブルボギーならスコア108なので、100切りを目指すうえでは、むしろ安定ラインの1つと捉えられます。
ダブルボギーをボギーに抑えるには、まず何を意識すべき?
まずは「1ホールでの大きなミスを1回に抑える」ことです。
OB、バンカー、池などの連続ミスや過度な欲張りがダブルボギーにつながるため、リスク回避のクラブ選択やアプローチ判断が効果的です。スイング精度よりもマネジメント力の強化が先決です。
ダブルボギーが多いときの見直しポイントは?
以下の3つを確認しましょう。
- ティーショットでトラブルが多くないか(OB、林)
- グリーン周りで寄せが甘くなっていないか
- 3パットや大きなパットミスが頻発していないか
どれか1つでも安定すれば、ダブルボギーの回数は確実に減ります。
ゴルフのスコアアップなら「ステップゴルフ」がおすすめ◎
ダブルボギーは、ゴルファーのレベルによって意味合いが変わるスコアです。上級者にとっては避けるべきものですが、初心者にとっては「安定して回るための現実的な目標」となります。
そのためには、継続的な練習環境と、正しい指導が欠かせません。
ステップゴルフでは、初心者〜中級者のスコアアップをサポートする環境が整っています。
- 通い放題プランで、反復練習の習慣がつけやすい
- 知識豊富なコーチ陣が、1人ひとりの課題に合わせてアドバイス
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