満を持して始めたゴルフ。それなのに、打球が不安定で悩んではいませんか？
そんな人は、クラブのライ角を気にしてみましょう。
ライ角を自分に合った角度にすると、クラブの性能を最大限に活かすことができるのです。
この記事では、ライ角について徹底的に解説していきます。ライ角の調べ方から調整方法、自分に最適なライ角の目安も紹介しているので、最後まで読めば、ゴルフ初心者でもライ角について詳しくなれますよ。
ライ角とは
ライ角とは、クラブを構えたときにできる地面とシャフトの角度のことで、アドレスしたときにクラブヘッドの先端が2、3ミリ浮いた状態が、適正なライ角といわれています。
打球の方向性を決める要因のひとつでもあるので、自分に適したライ角のクラブを使用すれば、打球も安定するでしょう。
ちなみに、適正な角度よりライ角が大きい場合をアップライトな状態、小さい場合をフラットな状態といいます。
このふたつの状態については、以下でもう少し詳しく解説しますね。
アップライト
アップライトは、アドレスしたときに、アイアンの先が上がりすぎている状態です。適正なライ角より角度が小さい状態で、フェースは目標に対して左に向いています。
そのため、スイングしたときに、ボールがつかまりすぎる傾向があります。特定のクラブだけにフックがかかるという人は、ライ角がアップライトになっているのかもしれません。
フラット
フラットは、アドレスしたときにアイアンの先が地面にピッタリとついている状態をいいます。適正なライ角より角度が大きく、フェースは目標より右に向いていることが判断の目安です。
こうなると、ボールをつかまえることが難しくなります。特定のクラブだけがスライスする、飛距離が出ないという人は、ライ角がフラットになっているといえるでしょう。
ライ角が合ってない場合の影響
この章では、ライ角が合っていない場合の影響について深掘りしていきます。
スライスや引っ掛けが出る
前述したとおり、ライ角がアップライト、フラットな状態になると、フェースの向きが目標に対してズレやすくなります。フェースの向きがズレると打球に横回転がかかりやすくなり、スライスや引っ掛けが出やすくなります。
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打点がズレる
ライ角が合っていないクラブの使用には、ほかの問題もあります。アップライトやフラットな状態を、スイングで調整しようとすることです。そうなるとスイングの打点がズレやすくなり、飛距離が出ない、打球に正しいスピンがかからないといったことが起こります。
打球の方向が不安定になる
打点がズレるデメリットは、打球の方向が定まらなくなり、球筋が不安定になることです。フックとスライスが交互に出たり、予想以上に打球が曲がったり、ライ角が適正でないとさまざまな影響があります。
このような症状で悩んでいる人、打球が不安定な人は、自分の使用しているクラブのライ角を見直すことを検討してみましょう。
ライ角の重要性・適正にした場合のメリット
ライ角を自分に適正な角度にするだけで、打球が見違えるほど良くなることもあります。この章では、ライ角を適正にした場合のメリットについて解説していきますね。
打球が安定する
ライ角を適正にすると、目標に対してフェースがスクエアになるので、打球が曲がりにくくなります。方向性が安定するので、思い切ったショットも可能です。OBの心配も少なくなり、「ロングホールでの2オンに挑戦！」など、戦略的にゲームを進められますよ。
飛距離が伸びる
フェースの向きが安定すると、ボールがクラブの芯に当たりやすくなり、打球の飛距離も伸びます。ライ角を適正にすると、平均で10ヤードから20ヤードは伸びるといわれています。飛距離が伸びれば、スコアメイクも楽になるでしょう。
スピンがかかる
ライ角を適正にすると打点が安定し、打球にバックスピンがかかりやすくなります。球筋も番手通りになるので、低く飛び出て高く上がる理想的な打球になるはずです。また、打球がグリーンでピタリと止まるので、スコアもよくなります。
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ステップゴルフでは、スイングの基礎はもちろん、自分に合ったライ角やクラブの選び方まで丁寧にレクチャーいたします。
ライ角は何で決まる？
ライ角は、身長と腕の長さによって決まります。そのため、適正なライ角は人それぞれです。適正なライ角の目安を番手ごとにまとめてみました。身長別になっているので、自分の最適なライ角を知る参考にしてください。
【身長別】番手ごとのライ角の目安一覧
| 160～164cm | 165～169cm | 170～175cm | 175～180cm | |
|---|---|---|---|---|
| ドライバー | 58°~60° | 58°~60° | 58°~60° | 58°~60° |
| フェアウェイウッド | 51°~53° | 52°~54° | 53°~55° | 55°~56° |
| ユーティリティ | 60°~62° | 60°~62° | 60°~62° | 60°~62° |
| 3番アイアン | 57° | 58° | 59° | 61° |
| 4番アイアン | 57.5° | 58.5° | 59.5° | 61.5° |
| 5番アイアン | 58° | 59° | 60° | 62° |
| 6番アイアン | 58.5° | 59.5° | 60.5° | 62.5° |
| 7番アイアン | 59° | 60° | 61° | 63° |
| 8番アイアン | 59.5° | 60.5° | 61.5° | 63.5° |
| 9番アイアン | 60° | 61° | 62° | 64° |
ライ角の調べ方
ここからは、自分に最適なライ角の調べ方、実際に使用しているクラブのライ角の調べ方を紹介します。
その両方を知ることで、問題点も見えてくるはずですよ。
計算ツールを使う
自分に最適なライ角を知りたい場合は、ライ角の計算ツールを使用してみましょう。手の長さと身長を入力するだけで、自分に最適なクラブ長とライ角を知ることができます。
また、クラブの長さから、自分に最適なライ角を調べることもできるツールです。リンクを貼っておくので、ぜひ試してみてください。
（出典：「適正クラブ長」と「適正ライ角度」の自動計算ツール｜ゴルフメカニック）
計測器を使う
自分が使用しているクラブのライ角が知りたい場合は、計測器を使うという方法もあります。計測器は、ネットショップでも購入でき、価格相場は3,000円〜20,000円です。
ちなみに、ゴルフショップでも計測してもらえます。計測だけなら無料というショップもあるので、ライ角が気になる人は、最寄りのゴルフショップをチェックしてみましょう。
ソールのキズで判断する
ライ角の状況は、ソールの傷で判断することもできます。ソールの傷が中央周辺に集まっていれば、正しくボールを打てているということで、適正なライ角と判断してよいでしょう。
ソールの傷がトゥ（先端）に集まっていれば、ライ角がフラットな状態です。傷がネック（根元）に集まっている場合は、アップライトなライ角であると判断できます。
傷がわかりにくい場合は、ショットチェッカーを貼って判断してみましょう。ソールに貼り付けるショットチェッカーは、ネットショップやゴルフショップで簡単に購入できるので、ぜひ試してみてください。
ライ角の調整方法
実際にライ角を調べてみると、「自分に合っていない！」と判明するケースも少なくありません。その場合は、ライ角の調整をおすすめします。さっそく方法を見ていきましょう。
ショップで調整する
ライ角の調整には、クラブの知識はもちろん、専用の道具や工具、経験が必要です。できれば専門家にお願いしましょう。ゴルフショップやゴルフ工房なら、気軽にライ角の確認、調整をしてもらえます。調整料金も1本500円からが相場なので、クラブの買い換えを考えればリーズナブルです。
ただし、調整できないゴルフクラブもあります。飛び系アイアンとよばれるステンレス素材のアイアンやチタンでできたアイアンは、その特性上、ライ角の調整ができません。
このようなライ角の調整ができるかできないかという判断も難しいので、やはり専門家に相談してみることをおすすめします。
自分で調整できるクラブもある
近年は、ライ角やロフト角を自分で調整できるクラブも出回るようになりました。いわゆる「カチャカチャクラブ」と呼ばれるもので、ドライバーやフェアウェイウッドに多く見られます。簡単に調整できるので、その日の調子に合わせたセッティングが可能です。
スライスがよく出る日にはライ角をアップライトにしたり、フックを頻発する日にはライ角をフラットにしたり、柔軟に対応できます。
参考：ライ角調整にはデメリットもある
ライ角を調整すると、かえって打球が不安定になることもあります。これは、自分に合っていないライ角のクラブを使用していた人に見られるケースです。
ライ角が合っていない状態をスイングで調整していたため、ライ角が適正になるとスイングとのバランスが崩れ、打球が不安定になるのです。
このようなことは、ライ角を調整したときに限らず、クラブを買い替えたときにも起こることがあります。不適正なクラブの使用には、さまざまな弊害があるということです。
ミスショットの改善には室内ゴルフレッスンがおすすめ！
ライ角を調整することで、クラブの性能を最大限に引き出すことができるようになります。ライ角の確認や調整は、ゴルフショップやゴルフ工房でできるので、ぜひ1度は試してみてください。
ただ、ライ角の調整で、すべてのミスショットがなくなるわけではありません。ライ角を適正にしても、スイングに問題があれば、なかなかスコアには反映されないでしょう。
そのようなときは、ゴルフレッスンがおすすめです。ゴルフレッスンなら、悪い癖やスイングの修正点に適切なアドバイスがもらえるので、確実にゴルフが上達します。ライ角やクラブのセッティングも相談できるので、自分に最適なライ角、クラブに出会えるでしょう。
早くうまくなりたい人、ライ角やゴルフクラブで悩んでいる人は、この機会にゴルフレッスンに通ってみてはいかがでしょうか？
