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ゴルフのターフとは。ターフを取るメリットや「ダフる」との違いを解説

ゴルフを始めたばかりのころ、「ターフを取ることが大切」と聞いて戸惑った経験はないでしょうか。そもそもターフとは何を指すのか、なぜそれが重要とされるのか、初心者にはわかりにくい部分も多くあります。

この記事では、ターフの基礎知識から打ち方、練習法まで丁寧に解説します。

STEPGOLF毛利隆彦
監修者 毛利
ターフが取れるのは、正しいスイングができているときに自然に起こる現象です。芝の種類によって取れやすさは異なるため、あくまでスイングの正確さを確認する目安の1つとして捉えておきましょう!

ゴルフのターフとは

まずは、ターフという言葉の意味や、スイングとの関係について押さえておきましょう。

ターフの意味

ターフ(turf)とは、英語で「芝生」や「芝地」を指す言葉です。日本でも、サッカー場や競馬場などの芝を表すときによく使われます。

ゴルフでは、ショットの際にクラブヘッドが地面に当たり、削られて舞い上がる芝のことを「ターフ」と呼ぶのが一般的です。一般的には芝生そのものを意味する言葉ですが、ゴルフ独自の状況を指す言葉として使われています。

ターフを取るとは

「ターフを取る」とは、ショット時にクラブがボールの先の地面に入り、芝を削り取る状態を指します。

これは、ボールを最下点よりやや上から打ち込む「ダウンブロー」が適切にできているときに自然と起こる現象です。スイングの結果としてターフが取れると、適切な入射角でインパクトできている証明となります。

特にアイアンショットでは、スイングが正確であることを示す1つの目安とされています。

ゴルフでターフを取るメリット・理由

ここでは、ターフを取ることで得られるメリットと、その適切なあり方について解説します。

スピンが入りやすく球が止まる

ターフを取る打ち方ができると、ボールにスピンがかかりやすくなります。

特にショートアイアンやウェッジでは、ダウンブローで打ち込むことによってボールとフェースの接地時間が適切に確保され、スピン量が安定します。スピンが効いたショットはグリーン上で球が止まりやすくなり、狙った位置にボールを運びやすくなる点がメリットです。

結果として、アプローチやパーオンの成功率を高められます。

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安定したインパクトにつながる

正しくターフが取れているということは、正しいダウンブローでインパクトできているということです。これは、スイングの入射角や軌道が安定している証でもあります。

クラブがボールの手前に入る「ダフリ」とは異なり、ターフを取る動きは適切な軌道でインパクトできた結果として現れます。ターフが一定の方向と長さで出ていれば、スイングが安定していると判断でき、ミスショットの予防にもつながるでしょう。

ターフが深い、取りすぎは良いこと?

「ターフを取れていればOK」と思いがちですが、実際にはその深さや大きさにも注意が必要です。

理想的なターフは、長さでいえば20〜30cm程度、芝の表層が薄く削られている状態です。

深く掘りすぎてしまうと、ヘッドスピードが落ちたり、手首や肘に負担がかかったりする原因になります。また、地面との接触が強すぎるとフェースの向きも不安定になりやすく、ショット精度の低下にもつながります。つまり、ターフは「取る」ことよりも「どう取るか」が重要です。

STEPGOLF毛利隆彦
監修者 毛利
ステップゴルフではターフをとるような「過度なダウンブロー」は推奨していません。理由は「クラブが進化しており、強く上から打たなくても、十分な高さ・初速・スピンが出るから」と「室内で実践すると手首を痛めやすいから」です。

ターフを取る打ち方

ターフを取るには、力任せに地面を叩けばいいわけではありません。適切な入射角や体重移動、クラブの使い方など、いくつかの要素が噛み合ってはじめて、自然にターフが取れるスイングになります。

ここでは、ターフを取るために押さえておきたい打ち方の基本を紹介します。

 ダウンブローの意識をもつ

ターフを取るうえで最も重要なのが「ダウンブロー」の意識です。ボールに対してクラブをやや上から入れていく打ち方で、特にアイアンでは基本とされています。インパクトのあと、自然に地面にクラブが入れば、薄くターフが取れる状態になるはずです。

一方で、すくい打ちや上体が起き上がる動きが入ると、クラブは地面に届かず、ターフも取れません。最初は手元を少し前に出す意識を持つと、正しい感覚がつかみやすくなります。

※ただし、上述の通り過度なダウンブローはかえって逆効果です。

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体重移動と前傾姿勢のキープ

スイング中に忘れがちなのが、体重移動と前傾姿勢の維持です。テークバックからダウンスイングにかけて体重を左足に移しながら、前傾姿勢を崩さないことで、クラブは自然と上から入り、ボールの先にターフが取れるようになります。

一方、前傾が起き上がるとインパクトの位置がずれ、トップやダフリの原因になります。スイング中に頭の高さが変わらないよう意識すると、姿勢の安定につながるでしょう。

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ハンドファーストでインパクトする

理想的なインパクトをつくるには、ハンドファーストの形が欠かせません。クラブヘッドよりも手元が前に出た状態でインパクトを迎えることで、ロフトが立ち、ボールを上から打ち込めます。結果として自然にターフが取れるでしょう。

また、手元の位置が一定になることでフェースの向きも安定し、ミスが減ります。アドレス時に、構えたときの手元の位置を毎回確認する習慣をつけるとよいでしょう。

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ターフが取れない場合に考えられる原因

ターフがうまく取れない場合、多くはスイング軌道と体の使い方に原因があります。

もっともよく見られるのが、すくい打ちや手打ちのように、クラブを下から入れてしまう打ち方です。これではボールに対して上から入れるダウンブローと反対の動きであり、ターフも取れません。

また、前傾姿勢が保てていないと、インパクトの位置が手前になりがちです。

対策としては、体重をしっかり左足に乗せながら、頭の高さを変えずにスイングすることです。練習では、ボールの数センチ先に目印を置いて、そこを打つ意識を持つと感覚がつかみやすくなります。

ステップゴルフでは、1人ひとりの課題や目標に合わせたオーダーメイドレッスンを実施しています。

ターフを取る練習方法・ドリル

ターフを取る感覚を身につけるには、本来であれば天然芝の上でのショットが必要です。

しかし、実際にコースに頻繁に出られない方も多いため、ここでは練習場や自宅でも取り組める練習方法や便利なアイテムを紹介します。

ティー前ボールドリル

ボールの少し先にティーを刺し、そこをめがけて打つシンプルな練習方法です。ダウンブローでクラブがボールの先に入る感覚を養うのに役立ちます。

<手順>

  1. ボールを通常の位置にセット
  2. ボールの約5cm先にティーを低めに刺す
  3. ティーを打ち抜くイメージでスイングする

ボールを打ちにいく意識よりも、ティーに向かってクラブを下ろす感覚を大切にしましょう。体重が左足にしっかり乗っていないと、ティーに届かず手前を叩いてしまいます。

タオルドリル

こちらは自宅でもできる定番練習。ダフリの矯正と、ターフを取る動作の再現に適しています。

<手順>

  1. ボールの約10cm手前にたたんだタオルを置く
  2. タオルに当たらないようにボールを打つ

タオルに触れずにボールを打てれば、自然とハンドファーストかつダウンブローになっている証拠です。無理に体を突っ込まず、前傾をキープして振り抜くことを意識しましょう。

ターフ跡が確認できるシート(マット)とは

最近では、ターフ跡を視覚的に確認できる専用マットが市販されています。

代表的な製品には「ディボットプロマット」や「インパクトチェッカー」などがあり、クラブがどこに入ったか、どんな軌道で振ったかを一目でチェックできます。

使い方はシンプルで、ボールの下にこのマットを敷いてスイングするだけです。マットを敷いてスイングすると、インパクトの位置や入射角が視覚化されるため、ターフが正しく取れているかどうかがすぐにわかります。

自宅での素振り練習やインドア練習場などでも活用できる便利なアイテムです。

ターフに関するマナーについて

ターフを取るような力強いショットが打てるようになると、同時にマナーへの意識も求められます。ターフ跡(ディボット跡)をそのまま放置すると、コースの損傷だけでなく、後続プレーヤーの妨げにもなりかねません。

ここでは、ターフに関する基本的なマナーを紹介します。

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削れた芝は元に戻す

ショットでめくれ上がった芝は、可能な限り元の位置に戻すのがマナーです。芝の塊が残っている場合は、そのまま放置せず、ディボット跡に戻して足で軽く押さえます

こうすることで芝が根づいて回復しやすくなり、コース保護にもつながります。

目土でディボット跡を埋める

芝が粉々になって戻せない場合や、ターフ跡が深くえぐれてしまったときは、目土(めつち)を使って補修します。ゴルフ場にはフェアウェイやティーグランド、カートに「目土袋」が設置されているので、砂を跡にまいてクラブや足で均しておきましょう。

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【FAQ】ゴルフのターフに関するよくある質問

ここでは、ターフにまつわるよくある疑問を整理しておきましょう。

「ターフを取る」と「ダフる」の違いは?

どちらもクラブが地面に当たる動きですが、目的や結果が大きく異なります。

「ターフを取る」と「ダフる」の違い

比較項目ターフを取るダフる
インパクトの位置ボールの先で地面に当たるボールの手前で地面に当たる
意図ダウンブローの結果として自然に発生ミスショット
弾道しっかりスピンがかかり、狙いやすい球飛距離が出ず、方向も安定しない
評価正しいスイングの証基本的には避けるべき動き

ターフは正しいインパクトの結果として自然に取れるものであり、ミスでクラブが先に地面に入ってしまうダフリとは意味が異なります。

ターフは取らないほうがよいという意見もある?

一部では「芝を痛めるから」「コースを荒らすから」「手首を痛めるから」という理由で、ターフを取らないスイングを推奨する声もあります。

ただし、それは主に芝の管理上の考え方に基づくもので、技術的にはターフが取れるほうが正しいスイングに近いという意見もあります。ターフを取ったあとの補修を丁寧に行えば、問題視されることはほとんどありません。

繰り返しますが、過度なダウンブローはNGです。

ターフが取れやすい芝がある?

芝の種類によって、ターフの取れやすさには違いがあります。

たとえば、日本のコースでよく使われる高麗芝は密度が高く、比較的ターフが取りにくい傾向があります。一方、ベント芝やライグラスなどの洋芝は根が浅く、ターフがめくれやすいのが特徴です。

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実際のコースで学べるのはステップゴルフのコースレッスン◎

ターフを取る感覚は、屋内練習や打ちっぱなしだけではなかなか身につきません。傾斜や芝の状態が変化する中で、インパクトの再現性を高めるには、実際のコースでの経験が欠かせないからです。

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