アイアンは打てるのにウッドが打てない……その原因や打ち方の違いを解説

「アイアンはそこそこ当たるのに、ウッドになると途端に当たらなくなる……」

そんな悩みを抱えるゴルファーは少なくありません。特にフェアウェイウッドはシャフトが長く、ボールが地面にある状態で打つ場合に苦手意識を持ちやすいクラブの1つです。

この記事では、アイアンとウッドの打ち方の違いを整理しつつ、ウッドが当たらない原因やスライスの理由、克服のための対処法と練習方法をわかりやすく解説します。

アイアンは打てるのにウッドが打てない場合は、クラブの特性を理解するところからはじめましょう。

アイアンとウッドで打ち方を同じにすべき？変えるべき？

アイアンとウッドは形状や用途が違うため「同じ打ち方でいいのか？それとも大きく変えるべきなのか？」と迷う方は多いものです。

結論からいえば、基本となるスイングの動きは同じで構いません。ただし、クラブごとの特性に合わせて構え方やボール位置などのポイントを少し調整する必要があります。

アイアンとウッドの違いを以下の表にまとめました。

上記を見てわかるとおりクラブごとに特性が異なるため「打ち方を根本から変える必要はない」けれども「クラブに応じた工夫を加える必要がある」のが正しい理解です。

【基本】アイアンとウッドの打ち方の違い

ここでは、アイアンとウッドの打ち方について具体的な違いについてみていきます。

アイアンの打ち方

アイアンはシャフトが短くロフト角が大きいため、狙った距離を正確に打つのに向いています。構えたときのボール位置はスタンスの中央寄りが基本で、スイングでは上から打ち込むダウンブローの感覚を意識します。

インパクトの際には体重をしっかり左足に乗せることが重要で、ダウンブローでインパクトできれば、結果としてボールとともにターフ（芝）が取れるようになります。これがアイアンショットの安定した高さとスピンを生み出す打ち方です。

ウッドの打ち方

ウッドはシャフトが長くロフト角が小さいため、遠くにボールを飛ばすショットに適しています。ボール位置は左足かかとの内側に置き、打ち込むのではなくレベルブロー（横から払うようにクラブを振り抜く）のが基本です。

体の軸を大きく動かさず、ソールを滑らせるようなイメージで振ると、クラブのロフトによって自然にボールが上がります。これにより、フェアウェイからでもスムーズに飛距離を稼ぐことができます。

まとめると、打ち方の違いは以下のようになります。

アイアンは打てるのにウッドが打てないときの3つの原因

「アイアンは問題なく当たるのに、ウッドになると途端にミスが増える」これはウッド特有のクラブ特性や打ち方の誤解によって生じる場合が多く、大きく分けると次の3つの原因が考えられます。

• ボール位置や構えがアイアンと同じになっている
• シャフトの長さに対応できずタイミングが合わない
• 打ち込もうとしてしまいダウンブローが強すぎる

ボール位置や構えがアイアンと同じになっている

ウッドが打てない原因の1つは、アイアンの感覚でボール位置や構えをそのまま適用してしまうことです。

アイアンではスタンスの中央寄りにボールを置くのが基本です。しかし、ウッドでもアイアンと同じ位置にボールを置くと、ダウンブローでのインパクトになりやすく、打点が安定しません。

シャフトの長さに対応できずタイミングが合わない

ウッドはアイアンよりもシャフトが長く、その分スイング軌道が大きくなります。ところが、アイアンのリズムやタイミングのまま振ってしまうと、クラブヘッドがボールに届くタイミングが合わず、インパクトの再現性が低下します。

インパクトのタイミングが遅ければフェースが開いてスライス、早すぎるとフェースがかぶってチーピンやダフリが出やすくなるなど、ウッド特有のミスが発生します。

打ち込もうとしてしまいダウンブローが強すぎる

アイアンの感覚のまま「上から強く打ち込もう」としてしまうケースも、ウッドがうまく打てない理由の1つです。

アイアンはロフト角が大きいため、ダウンブローで打つことで自然にボールが上がり、安定したスピンもかかります。しかし、ウッドはロフト角が小さく、かつシャフトが長いため、同じ打ち込み動作をしてしまうとクラブの設計が活かせません。

結果として、インパクトの際にボールの打ち出し角度が足りず、ボールが浮かないまま地面に突き刺さるようにチョロが出たり、フェースが開いてスライスになります。

アイアンは打てるのにウッドが打てないときの対処法

ウッドが当たらない原因を理解したら、次は実際にどう克服していくかです。ここでは、初心者から中級者でもすぐに取り組める、実践的な対処法を紹介します。

• ボール位置を左寄りにセットする
• スイングを大きくゆったりさせる
• 払い打つ感覚を重視する

いずれも難しい動きではなく、ちょっとした意識の切り替えや調整で改善できるものです。

ボール位置を左寄りにセットする

アイアンの感覚で中央にボールを置いてしまうと、打ち込み過ぎによるトップやダフリを招きます。

そこで有効なのが、スタンスの左足かかとの内側あたりにボールをセットすること。こうすることで、クラブヘッドが最下点を過ぎたところでインパクトでき、払い打ちの動きが自然に生まれます。

さらに、ソール（クラブヘッドの底面）を滑らせるようにインパクトを迎える感覚を養えるため、再現性が高いショットにもつながります。

スイングを大きくゆったりさせる

シャフトの長いウッドをアイアンのテンポで振ると、インパクトのタイミングがずれてしまいます。解決策は、スイング全体を大きくゆったり使うことです。

トップからダウンスイングまで「ワンテンポ待つ」くらいの意識を持つと、クラブの長さに対応でき、軸が安定して当たりやすくなります。

払い打つ感覚を重視する

ウッドで「ボールを上げよう」と意識しすぎると、すくい打ちや過度なダウンブローになってミスを誘発します。大切なのは、クラブのロフト角を信じて芝の上を滑らせるように振ること。

打ち込むのではなく、横から払い打つ感覚を重視することで、ロフト通りの高さでボールが飛び、ミスを減らせます。

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逆に、ウッドは打てるけれどアイアンが打てないこともある？

ウッドは比較的「払い打つ」感覚で対応できるため、ある程度ボールが当たりやすく感じる人もいます。

しかしその一方で、アイアンになると途端にミスが増える方も少なくありません。ここからは、ウッドは打てるけどアイアンが打てない典型例を紹介します。

ボールをすくい上げようとしてしまう

ウッドの感覚のまま「払い打ち」をアイアンに適用すると、ボールをすくい上げるような動きになり、トップやダフリが増えてしまいます。アイアンはダウンブローでボールをとらえる必要があるため、すくい打ちのクセは大きな弱点になります。

無意識にボールをすくい上げる動きになっている方も多いため、ゴルフレッスンなどで自身のスイング軌道を確認してみてください。

ターフを取る感覚が身についていない

アイアンは地面を叩くように打ち、ボールと一緒にターフを取ることで安定した弾道が生まれます。しかし、ウッドに慣れた人は「芝を滑らせる感覚」に慣れてしまい、ダウンブローの意識が薄くなっています。

その結果、インパクトが浅くなり飛距離や方向性が不安定になります。

距離の打ち分けが苦手になる

ウッドは「飛距離を伸ばす」クラブであり、打点が安定すればミスをしてもある程度前進できます。

しかし、アイアンは番手ごとに細かく距離を打ち分ける必要があるため、同じスイング感覚で振るとオーバーやショートが頻発します。これが「アイアンが打てない」と感じる一因です。

【その他】ほかのクラブの組み合わせも紹介

ゴルフでは「アイアンは打てるのにウッドが打てない」といった悩み以外にも、クラブの組み合わせによって苦手意識が出やすいケースがあります。

ここでは代表的なパターンを紹介し、クラブごとの特徴がプレーにどう影響するのかを整理します。

アイアンは打てるのにドライバーは打てない

ドライバーはシャフトが最も長く、フェース角も立っているため、安定して当てるのが難しいクラブです。アイアンでの「打ち込み」と同じ感覚で打つと、ドライバーではボールが浮かずにチョロやスライス・テンプラになりやすくなります。

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ドライバーは打てるのにフェアウェイウッドが打てない

ドライバーはティーアップして打てるため比較的当たりやすいのに対し、フェアウェイウッドは地面から直接打つ必要があります。そのため、「ドライバーは得意だがフェアウェイウッドは苦手」という人が多く、インパクトの再現性が低いとダフリやトップにつながります。

パターは得意なのにアイアンやウッドが安定しない

パターはストロークの再現性が高ければスコアに直結しますが、フルスイングが求められるアイアンやウッドになると急に当たらなくなるケースもあります。

これは「振り幅やテンポを合わせる感覚」にギャップがあるためで、クラブごとの役割を理解して練習を組み立てる必要があります。

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ウッドが打てるようになるための練習方法3選

ウッドはシャフトが長くロフトも立っているため、アイアンに比べて難易度が高いクラブです。しかし、正しい感覚をつかむ練習をすれば、安定して当てられるようになります。ここでは、初心者から中級者が取り入れやすい「ウッド克服のための練習方法」を3つ紹介します。

ティーアップして低めから練習する

ウッドの苦手意識をなくすには、ティーアップを低く設定して練習する方法が効果的です。地面から直接打つよりも成功体験を積みやすくなります。

練習手順

1. ボールを通常よりやや低め（高さ1cm程度）のティーにセットする
2. スタンスをやや広めに取り、左足かかと内側にボールを置く
3. 打ち込まず、払い打つイメージで振り抜く
4. 連続で10球打ち、芯に当たる感覚を体に覚え込ませる

ハーフスイングで芯をとらえる

フルスイングは軸を安定させるのが難しいため、まずは小さな振り幅で芯に当てる感覚を磨きましょう。

練習手順

1. 7番ウッドまたは5番ウッドを使用する
2. テークバックを腰の高さまでに抑える
3. 芯に当てることを第1の目標にしてショットする
4. 10球中7球以上芯に当たるまで繰り返す

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ソールを滑らせる素振り

「打ち込む」癖を修正し、芝の上を払い打つ感覚を養うドリルです。

練習手順

1. 芝またはマットの上でボールを置かずに構える
2. ソールを地面に軽く当てながら、芝を滑らせるイメージで素振りする
3. トップからフィニッシュまでリズムを一定に保つ
4. 10回繰り返したら実際にボールを打ち、同じ感覚で振れるか確認する

クラブの苦手をなくすなら「ステップゴルフ」での練習がおすすめ◎

クラブごとの苦手を克服するには、正しいフォームやボール位置を理解したうえで、継続して練習を積み重ねる必要があります。とはいえ、自分だけで繰り返していると「本当に合っているのか」と迷いが残りやすいのも事実です。

そこで役立つのが、練習環境とアドバイスを受けられる環境がそろった場所です。

インドアゴルフスクールのステップゴルフは定額制で通いやすく、空いた時間に少しずつでも練習を重ねられるのが大きな特徴です。経験豊富なコーチに都度相談できるため、ウッドやアイアンなどクラブごとの課題も整理しやすく、効率的に改善に取り組めます。

また、店舗によってはスイング解析機やゴルフシミュレーターも導入しており、感覚だけでなくデータを通じて自分のクセを確認できるのもメリットです。ブランク明けや自己流で伸び悩んでいる方にとっても、安心して取り組める環境といえるでしょう。

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