ドライバーショットで「球が高く上がりすぎる」「逆に低すぎて伸びない」と悩むゴルファーは多いものです。弾道の高さは見た目だけでなく、飛距離や方向性にも直結する重要な要素。理想的な打ち出し角度とスピン量をつくるには、スイング軌道やクラブ選び、インパクト時のフェースの角度など、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
この記事では、弾道が高すぎる・低すぎる原因から、低弾道を安定して打つための打ち方や練習法までをわかりやすく解説します。今のショットを見直して、理想の弾道を手に入れましょう。

ドライバーにおける低弾道のメリット・デメリット
弾道を低く抑えることには明確なメリットがありますが、同時にリスクも伴います。ここでは、低弾道が向いているゴルファーと、注意すべきポイントを整理します。
主なメリット
- 風の影響を受けにくく、弾道が安定しやすい
- スピン量が減り、吹け上がりを防げる
- ラン(転がり)が増えてトータル飛距離が伸びる
低弾道は、風に強く、ラン(転がり)を稼ぎやすいのが最大の特徴です。特に強風の日や冬場の硬いフェアウェイでは、弾道を抑えることで安定した飛距離を出しやすくなります。
また、スピン量を減らすことで吹け上がりを防ぎ、低くて強い弾道の球が打てる点も魅力です。
主なデメリット
- キャリー不足で飛距離が落ちることがある
- スピン不足でボールがドロップしやすい
- ヘッドスピードが遅いと十分に浮力を得られない
一方で、低弾道にはキャリー不足のリスクがあります。球が上がらない分、空中を飛ぶ時間が短くなるため、芝が湿った日や逆風の場面では飛距離が落ちやすいのが弱点です。
また、スピン量を極端に減らしすぎると、ボールがドロップ(失速)してしまうケースもあります。特にヘッドスピードが40m/s以下のゴルファーが無理に低い球を打とうとすると、飛距離がかえって落ちることも少なくありません。
ドライバーの理想的な弾道と打ち出し角度
ドライバーでしっかり飛距離を出すには、ただ強く振るだけでは不十分です。打ち出し角度とスピン量のバランスが取れていなければ、どんなにヘッドスピードがあってもボールは吹け上がるか低く沈むかのどちらかに偏ってしまいます。
一般的には、スピンを抑えながら高めの打ち出しで前に伸びる強い球が理想とされます。
ヘッドスピードに対する理想的な打ち出し角度・スピン量のイメージ
| ヘッドスピード | 打ち出し角度 | スピン量 |
|---|---|---|
| 約35m/s | 14〜17度 | 2,500〜3,000rpm |
| 約40m/s | 13〜15度 | 2,200〜2,600rpm |
| 約45m/s | 11〜13度 | 1,900〜2,300rpm |
| 約50m/s | 10〜12度 | 1,700〜2,000rpm |
数値はあくまで目安ですが、角度が高すぎると吹け上がり、低すぎるとキャリー不足につながります。
また、同じヘッドスピードでも、インパクト軌道(アッパー or ダウン)や打点位置によって実際の弾道は大きく変化します。たとえばフェース上部でとらえるとスピンが減って高弾道に、下部だとスピンが増えて低弾道になる傾向があります。
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ドライバーの弾道が高すぎる・低すぎる主な原因
ドライバーの弾道が思った高さにならないとき、その原因はひとつではありません。
スイング中のロフト角・スピン量・クラブ特性など、複数の要素が複雑に絡み合って弾道を決めています。
ここでは、弾道を左右する要因を見ていきましょう。
インパクト時のロフト角・打ち出し角が合っていない
インパクトの瞬間にフェースがどれだけ上を向いているか(ロフト角)は、打ち出し角を大きく左右します。
スイング軌道がアッパーすぎると、ロフトが寝て打ち出し角が高くなり、吹け上がる球になりやすくなります。反対に、ダウンブローすぎるとロフトが立ちすぎて打ち出し角が低く、スピン過多の低弾道になります。
理想は、わずかなアッパー軌道でロフトを立ててインパクトする状態。この角度のバランスが崩れると、弾道は極端に高くなったり、伸びない低い球になったりします。
スピン量が多すぎる・少なすぎる
弾道の高さを決めるもう一つの要素がバックスピン量です。
スピン量が多すぎると、ボールは上方向に浮きすぎて「吹け上がり」状態になり、飛距離をロスします。一方で、スピン量が少なすぎると揚力が足りず、途中で失速してドロップする球筋になります。
前述したスピン量の値を基準にして、自分の弾道を測定すると問題点が見えてきます。
シャフト特性やヘッドバランスが合っていない
スイングが安定しているのに弾道がイメージ通りに出ない場合は、クラブ側の要因を疑いましょう。
シャフトのしなりや硬さ、ヘッドの重心設計は、弾道の高さに直結します。
| 先調子シャフト | しなり戻りが早く、打ち出しが高くなりやすい |
|---|---|
| 元調子シャフト | インパクトでしなりが抑えられ、打ち出しを低くしやすい |
| 重心が高いヘッド | スピン量が少なく、低弾道向き |
| 重心が低いヘッド | スピンが多く、高弾道になりやすい |
また、鉛を貼る位置によっても弾道は変化します。たとえば、ヘッド後方に貼ると高弾道に、フェース寄りに貼ると低弾道になりやすくなります。
自分のスイングに合ったシャフト特性・バランスを見極めることで、弾道は劇的に安定します。
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ドライバーの弾道を低くする打ち方のコツ
弾道を低くするには、スイングを大きく変える必要はありません。ポイントは「打ち出し角を抑えつつ、スピン量を増やさない」こと。そのために意識すべきは、ボール位置・インパクト姿勢・スイング軌道の3つです。
ボール位置とティーの高さを意識する
まず見直したいのが、ボール位置とティーアップの高さです。弾道が高くなりすぎる人の多くは、ボールを左足寄り(前方)に置きすぎていたり、ティーが高すぎる傾向にあります。
打ち出し角を抑えるには、以下のように設定するとよいでしょう。
- ボール位置を左足かかと線上よりも1個分右にずらす
- ティーの高さをボールの赤道がクラブフェースの上端〜中央にかかる程度にする
これにより、やや低めのインパクトでフェースが立ちやすくなり、ロフトを使いすぎない強い打ち出しができます。
ハンドファーストと適正な体重移動で打ち出し角を適正にする
次に意識したいのは、インパクト時のハンドファースト姿勢です。
左手がボールよりもわずかに先行した状態でインパクトできると、フェースのロフトが自然と立ち、打ち出し角を抑えることができます。
また、右足体重のままインパクトを迎えると、すくい打ち気味になって打ち出しが高くなりやすいので注意が必要です。左足へのスムーズな体重移動を行うことで、適正な入射角でとらえられ、強い弾道で安定したショットが打てるようになります。
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アッパーブローになりすぎないスイング軌道を意識する
弾道が高くなりすぎる最大の原因は、下からすくうアッパー軌道です。
これは「高く上げたい」という意識が強すぎると起こりがちなミスで、結果的にフェースが上を向き、スピン量も増えてしまいます。
改善するには、以下のような意識を持つのが効果的です。
- トップからインパクトまで、左肩をしっかり下げて回す意識を持つ
- ヘッドを下から入れず、ボールを横から押し込むイメージで振る
この意識でスイングすると、クラブの入射角が安定し、打ち出し角が自然に抑えられた強い弾道を打てるようになります。
ステップゴルフでは1人ひとりの目標に合わせたオーダーメイドレッスンを行っています。
低スピン・低弾道のためのセッティング
弾道を低く抑えるには、スイングだけでなくクラブセッティングの最適化も欠かせません。
同じスイングでも、クラブの設計やシャフトの特性、鉛の位置によって打ち出し角やスピン量は大きく変化します。
ここでは、低スピン・低弾道を実現するための調整ポイントを紹介します。
クラブ全般に関して
低弾道を狙う場合は、まずヘッドの重心位置とロフト角を見直しましょう。
ドライバーのヘッドは、重心が高いほどスピンが少なく、低いほどスピンが増えます。
したがって、低スピンを出したい人は、重心が高めで前方寄りのヘッドを選ぶのがおすすめです。
| 要素 | 低弾道向きの特徴 | 高弾道向きの特徴 |
|---|---|---|
| 重心位置 | 高め・前方 | 低め・後方 |
| ロフト角 | 少なめ | 多め |
| フェース形状 | ややディープフェース | シャローフェース |
また、可変スリーブ付きドライバーなら、ロフトを1度立てるだけでも弾道が1〜2度低くなります。まずはクラブの持つ調整機能を生かして、自分に合う弾道を探ってみましょう。
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シャフトに関して
弾道の高さやスピン量を大きく左右するのがシャフトの調子(キックポイント)です。低弾道を狙うなら、インパクト時のしなり戻りを抑えられる元調子シャフトが適しています。
| シャフトのタイプ | 特徴 | 弾道傾向 |
|---|---|---|
| 先調子 | 先端がしなりやすく、打ち出しが高くなる | 高弾道・高スピン |
| 中調子 | バランスが取れた挙動で、操作性が高い | 中弾道 |
| 元調子 | 手元側がしなり、ヘッドの動きを抑える | 低弾道・低スピン |
シャフトの重量も重要です。
軽すぎるとヘッドが走りすぎてスピンが増えるため、やや重め(60〜70g台)を選ぶと安定しやすい傾向があります。フィッティングでスピン量を実測しながら、自分に合う剛性と重量を見つけましょう。
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鉛に関して
細かい弾道調整に有効なのが鉛です。貼る位置を変えることで、弾道の高さやスピン量を微調整できます。
| 貼る位置 | 弾道への影響 | 効果の方向性 |
|---|---|---|
| ヘッド後方 | 重心が深くなり高弾道・高スピンになる | 弾道を上げたいとき |
| フェース寄り(前方) | 重心が浅くなり低弾道・低スピンになる | 弾道を抑えたいとき |
| ソール中央 | 打点の安定化・直進性アップ | 弾道の安定に有効 |
ただし、貼りすぎはスイングバランスを崩す原因になります。最初は2〜3g程度から試し、弾道測定器で変化を確認しながら微調整するのがおすすめです。
ドライバーの弾道を低くするための練習方法
弾道を低くするスイングを身につけるには、ロフトを立てて当てる感覚と安定した入射角を体に覚えさせることが大切です。
ここでは、実際に練習場で試せる3つのドリルを紹介します。
低弾道を体感できるティー低め練習
通常よりもティーを低くして打つことで、自然にレベルブロー〜ややダウンブローのスイングが身につきます。
手順
- ティーの高さを、ボールの上半分がフェースの上端と同じくらいになるようにセットする
- ボール位置を普段より半個分右(内側)に置く
- スイング中に「すくい上げようとしない」ことを意識し、ボールを横から押し出すように振る
- フェース上部でとらえると高弾道になるため、フェース中央でのインパクトを意識する
- 弾道が低く、前に伸びる感覚が得られれば成功
この練習では、自然に打ち出し角を抑える感覚が身につきます。
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インパクトゾーンを意識したハーフスイング練習
低弾道の鍵は、インパクト前後の「ゾーン」でフェース角と軌道を安定させることです。
ハーフスイングでフェースを返さず、押し込む動作を体に覚えさせましょう。
手順
- 通常のドライバーで、腰から腰までのハーフスイングの大きさで構える
- フェースの向きを変えずに、ボールをまっすぐ押し出すイメージで振る
- 左肩が早く開かないように、インパクトで一瞬キープする意識を持つ
- フィニッシュは低めに取り、抑え込むようなフォローを意識する
打球が強く前に伸び、回転が少なければOKです。このドリルの目的は、ハンドファーストでロフトを立てたインパクトを習慣化することです。
スピン量を抑えるボール後方インパクト練習
スピン量が多くて吹け上がる人は、インパクト時の打点位置を修正することで改善できます。
フェースのやや上部でとらえる練習を行いましょう。
手順
- ボールの約2cm後ろにティーを1本刺しておく(目安マーカーとして使用)
- そのティーを打たずに、ボールだけをクリーンにとらえるようにスイング
- ダフらずに前方へ抜ける感覚が出るまで繰り返す
- フェースの打点を確認する(上部に当たっていればスピンが減っている証拠)
この練習で、自然とスピン量を減らしつつ低弾道を再現する感覚を体に染み込ませることができます。
理想のスピン量と角度のバランスを調整するなら「ステップゴルフ」がおすすめ◎
ドライバーの弾道を理想に近づけるには、まず自分のスイングデータを知ることも大切です。
ステップゴルフでは、一部店舗にて高精度の弾道解析機を導入しており、ヘッドスピード、打ち出し角、スピン量、ミート率などをその場でチェックできます。
自分のスイングを「見える化」することで、どこをどう改善すればいいかが明確になり、弾道を低くしたい人も、より効率的に理想のバランスをつかむことができます。
また、コーチによる丁寧なアドバイスもステップゴルフの特徴です。数値だけでは分からない感覚面の改善ポイントを、実際の動きに落とし込んでアドバイスできるため、スイング軌道や体重移動なども無理なく修正できます。
新しい打ち方やこれまで意識しなかった技術を習得する過程では、必ず「練習の停滞期」や「一時的なスコアの悪化」を経験します。特に今回紹介したような弾道を変えるドリルは、体の使い方やスイング軌道そのものに手を加えるためショットが安定しなくなるのはごく自然なことです。
これは上達のための「産みの苦しみ」であり、自己流で練習を続けると、正しい感覚が身につく前に諦めてしまいがちです。
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